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雨の描き方
皆さま こんにちは!
水曜日担当の須賀です 🍳
先週から関西も梅雨入りを迎えました。
地元や丹波では、この時期になるとカエルたちが
意気揚々と飛び出してきていましたが、
西宮ではあまり見かけることがない気がします。
夜、カエルの大合唱が聞こえないのも
少し寂しいような、そうでもないような・・・
話は変わりまして
皆さんは「雨がふっている」絵を描くとき、どのように描きますか?
恐らくこんな感じで、雨を線のように描く人が多いのではないでしょうか?
実はこの線で雨を表現する方法はとても日本らしい手法なんです。
もともと西洋では雨を線で表現するような手法が使われておらず、
靄のように描かれていたり波紋によって表現されていたりと
画家によってさまざまな形で表現されていました。
『セーヌ河の朝』 クロード・モネ作
『テアトル・フランセ広場~雨の効果~』カミーユ・ピサロ作
『雨、蒸気、速度 グレート・ウェスタン鉄道』ウィリアム・ターナー作
『夜のポツダム広場』レッサー・ユリィ作
『パリの通り、雨』ギュスターヴ・カイユボット作
現代の視点から見ると、逆に新鮮で面白いですよね!
一方で日本では、現在の漫画に大きく影響を与えたと言われている浮世絵が
主な絵画の手法として江戸時代から発達しており、
西洋美術のような立体的でリアリティのある描き方とは異なる
平面的な表現が多くみられます。
雨を描いた浮世絵もたくさんあり、
その中でも 歌川広重の「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」は
知っている方も多いのではないでしょうか?
実はこの絵、あのゴッホも模写しているんです!
(左が歌川広重、右がゴッホ模写)
当時の西洋画家たちにとっては、
線で描かれた雨というのはとても衝撃的だったのかもしれません。
私は印象派が好きなので、
モネが描く雨の表現がとても魅力的で大好きです。
雨が続く梅雨は何となく憂鬱に感じてしまいますが、
絵を眺めるように雨の景色を楽しむのも良いかもしれないですね。
今週も最後までお読みいただきありがとうございました。